Activity description vol.2

課外授業について

text栫井 里聡

photography守 真綾

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An elephant at sunset

-前回のあらすじ

An elephant at sunset

今木さん: ご存知かもしれませんが、今なかなか小学校で生き物を飼えない状況なんですよ。理科はやってますけど。

僕たちが子供のころは小学校にニワトリやウサギや、そういったものがいて、当番制もあったりして、普通に自然と触れ合えていました。

あとは夏休みの昆虫採集、標本作り。

そんなもので、生き物の体の構造を知ったり、命の大切さなどを感じる場面だった。

今は昆虫採集も禁止になっているところも多くて。

An elephant at sunset

-〈uji〉:へえ〜〜。それってなんで、、、なのでしょうか?

今木さん:いわゆる生き物の命を大切に、というのをはき違えている部分もあるのかなとは思うんですけど、、。

だから僕らのところに来ていただいて、実際に、植物が入っている温室な中で、例えばサボテンのトゲは鋭いなとか、多肉植物の葉っぱの厚みを感じてみたりとか。

あと特に感じてもらいたいのは、ああいう温室の中って冬場になると特に感じるんですけど、加温のためにドアを閉めていて、そうなるともちろん植物、土から蒸散する湿気た匂い、生き物の匂いがするんですね。

An elephant at sunset

-〈uji〉:いろんな匂いがしますよね。

今木さん:それで、そういうものを子供たちの表現では、あそこに入った瞬間に、「うわっ、くせっ!!」と。

それは非常に端的な表現ですよね。
冬場に僕が中で管理しているときに、親子連れで見学にきたときに、先程話したようにまずは「くっせ!」と子供が反応して、子供ってでも平気なんですよ。

くせ!とはいいながらも自由に遊びまわってるんです。

でもお母さんとか、保護者が一緒にいて子供がそんな反応をすると、「じゃあ子供だけ行っておいで」「ママは?」「外で待ってる」というような感じをよく見かけるんです。
子供が臭いという反応をするだけで。それだとそれで終わっちゃうんです。

そういったところで、近くに僕がいれば、「あそこにいる非常に珍しいお猿さんたちのうんちの匂いかもしれないし、あそこにある貴重な植物たちから出る匂いかもしれない」という匂いの説明ができることで、匂いのない生き物なんていないんだよという話をしてあげられる。

An elephant at sunset

あとは排泄物って確かに臭い。
「君だってうんち臭いでしょう?」「うん、僕のはそうでもないけど、パパのがすげーんだよ」と。

特に野生の動物って、マーケティングといって、個体識別などにも使っているし、匂いってとても大切なものなんです。
臭いかもしれないけど、こういったところで体験できる匂いだから、それを経験できる場所として、、と親の方に言うんですけどね。

保護者にも臭いという匂いの説明をしてもらえたら嬉しいなと思います。
そういったこともしますが、だたもちろんそこに人が居なければ、「わ!くせ!」だけで終わってしまう。

それで先ほども話しているように小学生の課外授業では、人数まとまってそういう話をすることができるし、そういう意味では非常に大切な場所ではあるのかなと思いますね。