Touch the nature vol.1

生き物に触れる、経験とは、、?
〈discover〉の撮影場所として使用した、進化生物学研究所事務局長、今木明さんにお話をお伺いしました。

text栫井 里聡

photography守 真綾

画像1
事務局長の今木さん

- uji : 今回の撮影をきっかけに今木さんとお話させて頂き、生き物と触れ合う、"バイオリウム(※1)"という場所、進化生物学研究所について多くの人に知って頂きたい、と思いインタビューさせて頂きました。
まず初めに、進化生物学研究所の活動内容についてお伺いしてもよろしいでしょうか。

今木さん: 主な活動内容として小・中学生の理科の課外授業でしたり、大学生を中心にした研究実習だったり、バイオツアー(※2)などを実施しております。

今バイオニウムツアーは食と農の博物館と同所的に一緒に活動もしてます。前は温室(※3)だけで完結していたのですが、博物館の中にシーラカンスであったり生きた生物たちとかをたくさん置いているので、それもついでに時間があれば案内しましょうということになりました。一応バイオニウムツアーということになってますけど、博物館の1、2階も案内するツアーになってます。

他にも、僕らが取り扱っている、魚やニワトリ、化石、植物、標本などの勉強をする為に、来ている大学生がおります。ご存知のように博物館、植物園、美術館、などで仕事をするには、学院の資格が必要なんですね。大学で2年間勉強をして、最後に教職現場というところで、なかなか博物館や美術館は受け入れ人数が少ないです。それで僕らのところで年間80名〜100名受け入れてます。

他にも講座だとか、体験学習も行っております。

-〈uji〉 かなり活動内容が幅広くて、驚きです。
WEBサイトを拝見したところ、地域との関わりや、東京農業大学との関わりが見受けられたのですが、この繋がりについてお伺いしてもよろしいでしょうか。

今木さん: 主な活動内容として小・中学生の理科の課外授業でしたり、大学生を中心にした研究実習だったり、バイオツアーなどを実施しております。

今木さん: 一番身近なところでいうと、地元の小学校、中学校でやる理科の課外授業、出張講座です。

出張講座は、小学校5年生を対象に、これからの将来を考えるにあたって、こういう職業があるんですよというお話をしに行く機会です。そこには獣医さん、自衛隊の方、警察官、オーケストラの団員など、、、様々な職業の方々が集います。そういった中に僕らのような生き物を扱っている職業の人も参加しています。

この時、子供たちに自分達の職業について言葉で説明するのではなく、僕らはここの部屋にある子供たちが好きそうなものを持って行きます。話すよりは、見て触る、ほうがよく伝わるから。まあそういうこともやっています。

進化生物学研究所内には生き物の模型やぬいぐるみ、化石など、生き物を感じさせる様々なものが溢れています。

あとは課外授業ですね。 Vol.2へ、、

※1バイオリウム
動物園、植物園、水族館といったくくりを取り去った「生きもの空間」。「バイオ(BIO)=生き物」と「リウム(RIUM)=空間」を掛け合わせた造語。(一財)進化生物学研究所の収集したマダガスカル等の貴重な動植物を展示。
※2バイオリウムツアー
博物館開館日に展示温室「バイオリウム」の動植物を進化生物学研究所の研究員がバイオリウム内を案内・解説して回るツアー。
※3温室
植物を育てるためなどに、内部の温度を高める装置をした建物。